剪定について
ウメにとって剪定管理は欠かせない作業です。ウメは、前年に伸びた枝(2年枝)に実をつけますが、2年枝ならどんな枝にも花芽がつくというわけではありません。徒長枝と呼ばれる緑色の勢いよく伸びる枝、これには花芽がつきません。この枝は花芽がつかないばかりか、樹形を乱し、枝と枝をからませるよくない枝です。ウメはこの枝がとても出やすい木ですので、これをしっかりと落とすようにしましょう。その際、枝が込み合っているところでは枝の元から抜くようにし、枝数が少ないところでは枝先を希望の樹冠に合わせて切り詰めるようにします。そうすると、その残した部分から短い充実した花芽をつける枝が出てきます。ウメは材質が硬いので、剪定を怠ると、後で絡み合った枝を取るのもかなりの重労働になります。毎年しっかりと剪定管理を行うようにしましょう。
消毒について
この時期の害虫防除としては、カイガラムシの防除があります。カイガラムシは放置すると吸汁害で樹勢が衰えますし、その排泄物で病気も誘発しますので防除が必要です。この時期にマシン油乳剤という薬を使い、虫に膜をはって窒息させて退治します。また、春に糸をはって巣をつくり、葉を食害するオビカレハという毛虫がいますが、これは、冬の時期、卵が枝にリング状の卵塊となっていますので、見つけ次第除去しておきましょう。 剪定、消毒等の管理をしっかり行い、風格のあるりっぱなウメに仕立てましょう。