日本庭園の四大要素
日本庭園には特徴があり、季節によっても表情を変えていきます。
そんな庭園を構成する「水」「石」「植栽」、そして「景物」の四大要素が
与える意味を理解すれば、より深く「日本庭園の美しさ」が理解できると思います。
「水」
日本人にとつて「水」はいきていくのに
絶対必要なものであると同時に、
心を穏やかに癒してくれる存在でもある。
神聖なものであり、心地よさを演出する「水」は、
枯山水が登場するまでは、庭園の主役でした。
「石」
古来より「霊が宿る」と信仰されてきた石。
庭園に使われる石は、加工や色彩されていない自然石を、
そのまま使うことが原則とされる。
それゆえ、どのような石を選び、どのように組み合わせるかという
「石組」の技術に、作庭家の力量が如実に表れる。
「植栽」
園庭内の草木のことを「植栽」という。
日本庭園は絵画や彫刻とは異なり、自然の影響を受けやすい。
むしろ自然から逃れられないからこそ、植栽も自然による
変化を受け入れつつも、それによって庭の姿を変えていく
「衣装」ともいえる。
「景物」
園庭内の石灯籠、手水鉢、石造美術品、飛石、敷石、垣
といったものを「景物」という。
小さく地味な存在かもしれないが、それぞれ役割や
独自の美を持っており、庭の造景には欠かせない存在でもある。
これらの景物をいかに使いこなすかが、
作庭家の腕の見せ所ともいえる。