こんにちは!お庭番です!
寒さが身にしみる季節となり、防寒対策はされていますか?人と同じように、植物も防寒が必要なものがあるんです。今回は冬の風物詩とも言える、植物の「こも巻き」についてお話しいたします。
○ 「こも巻き」とは?
元々の目的は防寒のためではなく、マツカレハの幼虫(マツケムシ)を駆除する方法のひとつで、マツやヒマラヤスギの幹の地上2mほどの高さに、藁でできた「こも(菰)」を巻きつけ、春先に「こも」の中で越冬したマツカレハの幼虫を「こも」ともども焼却することで駆除できます。
それとは別の用途として、ソテツ等の暖地性の植物を寒い地域で育てる際に防寒対策として幹全体に「こも」を巻きつけて冬を越す方法があります。ソテツは九州南部や中国、台湾などに自生する亜熱帯植物なので、雪や霜に弱く、寒さで葉や幹が傷まないように「こも巻き」をすることで、翌年の春は元気に芽吹いてくれます。
○ ソテツの「こも巻き」の方法
まず古い葉や不要な葉は葉の根元から切り落とし、葉の量を減らします。
残った葉は上方向に束ねてしおり、シュロ縄などで縛ってまとめておきます。それから藁でできた「こも」を地上部から上に向かって順番に幹に巻きつけ、荒縄で縛っていき、葉の先まで巻きあがったら完成です。
こもを外す時期はその年の気象状況によりますが、霜が引いて暖かくなってくる3月下旬頃には外しても良いでしょう。
こも巻きされたソテツが雪からタケノコのようにニョキっと出ている姿はなんとも特徴的で冬の風景を象徴していますね。これからさらに寒い時期に入るので植物の冬支度も忘れずにして、寒い冬を乗り越えましょう。
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