今回は平塚の原田様邸にお邪魔しました。原田様邸は年2回お庭の植栽管理に入らせて頂き、長くお付き合い頂いております。
原田様邸のお庭は建物との調和がよく、和風の庭園で、バランスよく植物が配置されています。和風の植物のマツやウメなどと石組みや砂利敷きがあり、心地よい恒風のある爽やかなお庭です。玄関前には大きな足までくる暖簾があり、それがまた料亭のような雰囲気を出しています。玄関には円覚寺のような丸窓があり居間を越して奥の庭までが見通せます。
床の間にはなんと刀が。居合用の刀だそうですが、竜馬の使用していた型のものや妖刀村正。それに秀吉愛用のものと、流石に雰囲気のある佇まいをしておりました。歴史好きの人には何とも興奮する代物ですね。何か話しかけられているようなそんな空気感です。掛け軸も有名な方のものだそうですが、季節感がありなんとも爽やかな描画でありました。
て植物といえば、よく奥様がプランターに植物を植えられいつもきれいにされています。伺った際には夏の象徴、ホオズキが迎えてくれました。ホオズキは提灯の役目をし、お盆には迎え火送り火になるのだそうです。そしてアサガオ。黒いほどの濃い青空の下に爽やかな水色の花。なんとも気持ちのいい演出ですね。ご主人のお気に入りは生垣のレッドロビン。新芽がパッときれいに赤く映えるのが好きなのだとか。本当に鮮やかですよね。
西側の窓には去年まではゴーヤーのグリーンカーテンをされていたのですが、今年は設置せず、やはり猛暑の為、昨年と違い、とても暑いそうです。緑の力はやはりすごいですね。
西側の庭は低めの植物が多いのですが、ひとつ3m~4mになる大きなポンカンがあります。毎年実成りがいいようで、今年もたくさんの実がついていました。冬が楽しみですね。
キンカンも沢山実が成っているのですが、こちらは鳥さんにあげてしまうようです。
取材の日はとにかく暑くお庭の土も乾燥してカラカラでした。最近は地植えでも、状況によっては水やりが必要すね。原田様のお宅も砂地の部分や下層に砂利の入っている部分があるようで、水抜けがよく、乾燥しやすいようです。それでも概ねこの暑さでも植物は元気に生育していて樹木の強さ逞しさを感じます。ご神木などもそうですが、やはり長く時代を見つめ雨にも負けず風にも負けず生きている植物は、やはり大きなパワーを持っていると感じます。
落葉樹などは夏には木陰を作り、冬は葉を落とし、光を入れる。木があると季節感も感じられ、葉が揺れ風を感じる。人間の五感を育むのはやはり自然と植物なのですね。
原田様邸にお邪魔して改めてその重要さを感じました。
今回は急なお願いにも関わらず、取材のお時間を頂き、さらに暑い中ご対応頂き誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします